APIポータルとは?
APIポータルとは、API利用者が企業のAPIにアクセスするためのスペースです。App StoreがiPhoneユーザーに、アプリをダウンロードして使用するための場所を提供しているのと同じように、APIポータルでは企業が、リアルタイムの分散したクラウドやモバイルアプリケーション間で情報やデータを簡単に共有することができます。APIポータルは、APIをより広範な開発者コミュニティに公開することで、新規顧客の開拓、新たな収益源の創出、既存企業資産のビジネス価値の解放に貢献し、この定義にとどまらない重要な役割を担っています。
API開発者ポータルが必要である理由
「作れば売れる（Build it and they will come）」という状況はAPI作成者にはあてはまりません。最も優れたAPIは可能性に満ちています。共通の標準を使用し、基盤となるシステムから有用なデータやサービス（Googleマップなど）を共有します。新しいアプリケーションの開発者は、他の方法ではアクセスできないデータを使用して最初から機能を作り出す必要はなく、APIを活用してマッピングなどの機能を追加することができます。開発者がAPIを採用するたび、API作成者には新しい利用者チャネルが開かれます。
しかし、APIの作成は、企業が自社のデータやサービスから価値を生み出すための最初のステップに過ぎません。開発者にAPIを採用すべきと納得させることも必要です。そうしなければ、新たな利用者を獲得し、それにつながる支持者を新たなチャネルに拡大し、提供するサービスをマネタイズ（収益化）することはできません。API開発者ポータルの目的は、開発者が企業のAPIを見つけ、試し、購入するための窓口として機能することです。実際にAPIを適切に運用している企業では、ハッカソンのような開発者との交流の場として、これらのポータルを活用しています。
同様に重要なのは、企業が API ポータルから得られる情報です。APIプロダクトマネージャーは、開発者がなぜ自社のAPIを採用するのか、あるいはしないのかを可視化することにより、価値をもたらす機能に投資するようにする必要があります。APIポータルは、企業側が開発者からフィードバックを受け取る場所として機能し、APIの品質と価値の改善に役立ちます。
APIポータルのビジネス上のメリットとは?
開発者向けAPIポータルは、利用者（開発者）がAPI「製品」を購入するためのマーケットプレイスです。多くの意味でAPIポータルは、少なくとも開発者にとって企業の顔になっています。しかし、価値を得るには、APIを製品のように管理する必要があります。これは、次のような戦略的課題に取り組むことを意味します。
- 適切なAPIを作成する方法
- APIから価値を引き出す方法
- 開発者コミュニティから採用者を獲得し、維持する方法
- APIの利用状況を把握するためのモニタリングとアナリティクスの使用方法
実際、APIプロダクトマネージャーは、ビジネスニーズの特定から、APIの設計、開発、公開、テスト、セキュリティ、モニタリングまで、APIのライフサイクル全体を考慮しています。そしてAPIポータルは不可欠な役割を担っています。
開発者向けAPIポータルで提供すべき情報とは?
APIポータルは、ユーザーが不要な困難に直面することなく、APIを共有およびコラボレーションして使い始められるように、APIの機能に関するドキュメントを提供しなくてはなりません。また、APIの更新や新バージョンへの変更の記録も提供する必要があります。
開発者はAPIポータルを使用して、アプリケーションの登録、認証情報の更新、APIドキュメントの確認、APIの品質に関して企業とのやり取り、企業が対処すべきバグの報告ができます。
企業にとっては、APIポータルは開発者からのフィードバックを簡単に得られる場所となるため、それによりAPIの品質、魅力、価値の改善ができます。
APIポータルの開発方法
多くのIT関連の決定と同様に、企業はAPIポータルを構築するか購入するかという決断を迫られます。webMethodsなどの、一部の優れたAPI管理プラットフォームは、すぐに使えるカスタマイズ可能なAPIポータルを提供しています。これにより、プラットフォームとポータル間のリンクの不備によるリスクを軽減でき、APIプロバイダーが最新のAPIを開発者と共有していることが保証されます。
webMethodsを活用してAPIポータルから価値を生み出す
webMethodsは、APIライフサイクルにエンドツーエンドのアプローチを取ります。webMethodsで構築したAPIポータルは、APIに最適な環境を提供します。当社は、APIポータルをできるだけ使いやすく、かつ強力に設計しています。APIキーの使用とOAuth2資格情報のサポートによってセキュリティを確保しながら、外観や使い勝手をカスタマイズできます。
当社のアプローチは、以下を提供します。
- 完全にカスタマイズ可能なエクスペリエンス – 貴社の一部であるかのような外観、雰囲気、動作
- APIポータルとAPI管理プラットフォーム（webMethods）間の自動同期
- 各APIに、使用例、完全なドキュメント、ポリシーの詳細などの豊富な情報を追加する機能
- ユーザーがAPIを評価でき、他の開発者とのオープンな議論に貢献できる、共同コミュニティ環境
- あらゆる種類のAPIのサポート – RESTやSOAPベースのAPIなど
- 各APIの動作状況を開発者が直接確認できるテスト環境
- ビジターがどこから来ているのか、どのページが最も関心を集めているのか、どのAPIが人気／不人気なのかを把握するための、組み込みの利用状況分析
- 全文検索機能によって開発者が必要なAPIをすぐに見つけることができる、組み込みの検索エンジン
